とある物理屋の日記

物理とか機械学習をやってる人の雑記です

コロナ禍でのアメリカからの(エクストリーム)帰国

  • 2021/7/21 に書いています。

7/5 にニューヨーク州から帰国し、オリンピック直前、さらに緊急事態宣言下の2週間隔離ということで 記録に残しておきます。

Memo

  • 4月より日本入国時の手続きが煩雑化、厳格化したのでピリピリしていた。
  • 帰国の荷物はヤマトで送ることにした。
  • 車は後任者に売却するのでライセンスプレートのみをDMV
  • 帰国に必要な最新情報はここ を見てください。

6/15

帰国日を7/3(EDT)に決める。エヴァー航空、 台湾経由の関空着。実家(関西)で2週間待機の予定。 レンタカーなどで関空から実家へ移動予定。

6/24

台湾の緊急事態宣言解除が間に合わない事が決まり、羽田着のANAの飛行機をとる。 7/4(EDT)に帰国することに。エヴァー航空の航空券をキャンセル。 羽田着ということで(入国後2週間は公共交通機関がつかえないので)東京で待機することに。 余計な出費が確定。

6/28

CVSPCR(予行練習)。予約は必要だが、ドライブスルーで無料だった。 結果は陰性。

6/30

14 間待機の場所を予約。Unito 。 公共交通機関が使えないため余計な出費(O(10万円) )が…。

7/2

PCR検査を受けにBrooklynへ。 日本政府が要求している検査手法をやっている場所が 近所に見つからず、領事館が紹介している場所へ。 往復で4時間くらいかかった。。。しかも100ドル。 その日の夜に検査結果が来たので、日本政府が要求するフォーマットに 書き換えてくれる業者へ転送。 出国前72時間以内の特定手法のPCR、海外で見つけるのは結構大変だと思われる。 (そして検出力は微妙だとも思う)

日本が求めているアプリのインストール、 誓約書(電子)と陰性証明(電子)ができた。

7/4 (EDT)

起床時に健康調査(https://arqs-qa.followup.mhlw.go.jp/ )を入力し、QRコードを取得。

予約していたリムジンでJFKへ。

ANAの受付で、誓約書などを提示。陰性証明は印刷してくれた。 アメリカ出国。 飛行機はそこそこ埋まっていたが、3列席に一人だったのでよく休めた。 キャリーバッグ2つにリュック1つ。

7/5 (JST)

20:50

日本に到着(ゲート108aだったかな)。 空港を端から端まであるかされて、検疫ゾーンへ。 このときには預け荷物は受け取ってないのでまだ楽だけど、かばんが重たく、結構大変だった。

書類の審査のチェックポイントがいくつも。 (若い方が対応してくださるが、おそらくワクチンを打ってないと思われる。)

オリンピック関係者ゾーンが区切られていたがガラガラ。 一方で通常ゾーンは人が混雑。ソーシャルディスタンスは取れない。

誓約書は電子でもいいと聞いていたが、どうやら紙の提出が必要だったらしく スタッフの方が手書きしてくれた。ありがとうございます。

ここまでで着陸後約30分(21:20)。 唾液による検体採取は1時間前から飲食禁止によってなかなか難しかった。

21:43

アプリのアクティベートやメールアドレスの登録などを済ませる。

21:55

検査結果がでるまで待機所でまつ。 結構疲れていた。

22:41

検査結果判明。陰性だったので入国許可の紙をもらった。

22:54

パスポートコントロールを抜け、入国。 預け荷物を取る。ベルトコンベアには載っておらず、すでに並んでた。

22:59

税関突破。

22:14

羽田のホテルへ着。翌日、2週間隔離の場所へ移動。

入国後、2時間ほどかったことになる。 聞いてた話(4h)より短かった。

羽田のホテルで一泊し、宿泊施設へハイヤーで移動。 公共交通機関が使えないのがつらい。

7/6-7/20

東京都の新宿あたりの某所で2週間待機。 スーパーへの買い出しなどは許されており、生活はできた。 (公共交通機関の使用は禁止)

時差ボケの解消がちょっと難しかった。 あと、テレビ電話がかかってきてほんとに隔離してるかを確認するんですが、 仕事のミーティング中でも構わずかかってきて困った。 AIのこともあるし、有人で応答が求められる場合もあり、 Zoomミーティング中に有人でかかってきて、聖徳太子状態になってた。 これ、せめて30分後に折返し掛けれるようにならんかな。 2週間待機中も仕事あるんやで…。

広めの部屋を予約していたので問題なく過ごせた。 ただネット環境が悪く、ミーティングなどで少し苦労した。 この辺は帰国時にレンタルWi-Fiなどを借りたほうが良さそう。

日本への入国の雑感

日本の水際対策は頑張ってるという意見とザルという意見がある。 僕としてはどちらも正しい。

  • 日本の水際対策は(現場はすごく)頑張ってる
  • (誓約書を守らせるにおいて、ほぼお願いしかないので)ザル

という所。

まず書類。陰性証明は、言葉は悪いが偽造が簡単な割に、政府の定める「正式な検査法」 を行ってる施設などを海外で見つけるのはものすごく難しい(ホームページに書いていないし、電話で問い合わせても担当者が知らない!)。 さらに検査法についても多くの人が把握してない。 おそらく、少なくない人数の人が故意にしろ偶然にしろ、日本政府が本来求めるべき検査法を行えてないのではないかと思う。 また、日本国が求めるフォーマットを埋めてくれるというのも難しい…。 (ぶっちゃけ、帰国者への嫌がらせ+アルファくらいしか機能してないと思われる)

また帰国後も、書類の受け渡しで多くの人と話す必要があり、防疫上よろしくない。 これは電子化するか、プロセスを簡易化したほうが良い。 プロセスが複雑なことと、きっちり防疫をやるのは関係ないし…。

(あと、ワクチン接種してる、いつしたかを聞くべき。 それによって隔離期間をかえるかとかは議論があるが、 少なくともワクチン接種者がどれくらい陽性 or 発症するかのデータは取れるので…。)

入国後、国がお金を出して3日間隔離、そのあとPCR検査をし、 陰性が出たら家に速やかに自宅へ帰ってもらい、2週間隔離、違反者は罰金。 くらいにしておけばもう少しマシになったのではないかとも思う。

公共交通機関を使わずに自宅/隔離場所へ移動してそこで2週間、というのは 無駄な所で厳しすぎて違反者がでるのは仕方ない面もあると思う。 性善説に頼りすぎだし、お金ない人はどうするんだと。

現場は若者に働かせるわけだけど、そういう場合、ワクチンを摂取してもらったほうが 全体の利益になるのでワクチン接種者のみにやってもらうべきだと思う。 (結構な数の留学生が働いていたけど、いまのところ日本では住民票が無いと接種券がもらえないはずなので これは倫理上どうなんだと思う)

最後に。

エクストリーム帰国チャレンジとは別件だけど、日本で働く外国人が入国できない問題は早くなんとかすべき。 実際、知り合いのポスドク(もちろん任期がある)が入国できていない。 ポスドクの貴重な期間を失うので、後々問題に成るのではないかなぁ…。